黄金色の畑が、風にゆれていた。 夕暮れの光の中で、少女は小さな穂を見つめていた。 畑の中央には、不思議な標(しるし)が立っていた。 古代の文字のようにも、回路の模様のようにも見える。 そこにはこう刻まれていた。 「この実は、ひとの記憶を ...